@cikarang

インドネシアはリッポーチカランでの生活を記録に残し、記憶にとどめる。

日本 茂木さんの発言から ”お笑い” に触れてみる…


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「日本のお笑いは、終わっている」

と発言をしたのは、あの脳科学者の茂木健一郎らしい。直接聞いたわけではないが、ネット上ではそう報じられていた。

”終わっている” 理由は、欧米などのお笑い芸人は、権力者への風刺のような批判を積極的にやるのに対し、日本のお笑い芸人はそういったことを全くしないから、だという。

それにしても、思い切った発言だ。そうそうたる顔ぶれを敵にまわす、全否定の爆弾は一体何をもたらすのだろうかと、僕のような外野は興味津々になる。

 

それはそうと、ここはインドネシア。インドネシアにもお笑いはあるのだろうか?そのセンスは如何なものか?僕の特技のダジャレなんてものは存在するのだろうか?など、インドネシアのお笑いに対する疑問が、次から次へと湧いてくる。

あいにく、自宅にはテレビがないので (正確にはテレビはあるが、何も映らない。例によって ”お客様のご都合により...” ではなく、積極的に映らないようにしているだけである)、インドネシアのお笑い状況を把握するとっかかりがない。今度友人に聞いてみることにしよう。

そして、状況が把握できたとしたら、インドネシア語で、インドネシアのお笑いセンスで、インドネシアならではのツボを狙って、インドネシア人を笑かしてみよう、笑われていないか注意を払いながら。

 

さて、あの爆弾は、どうなったか。素晴らしいセンスによって、爆発は起こらなかったと僕は捉えた。

ダウンタウンの松っちゃんだ。並みの芸人は、軒並み反発の意を込めた発言に必死になるのに対し、松っちゃんは余裕しゃくしゃくだ。

「僕は全然 腹立たない。だって茂木さんが、全然面白くないもん」

に、続いてさらに

「お笑いには色々難易度があり、誰かを批判するようなモンは、一番簡単な笑いであって、そこを言われても…」

とのこと。

彼が言うから圧巻だ。万人が納得するだろう。なぜなら、彼は笑いを極めているから。

それに対して、茂木さんは「素人が何も知らずに言ってすみませんでした」と、謝罪の弁。

そして松っちゃんは、すかさず「ほら、面白くないやろ」で追い討ち。もう完璧である。

 

僕は、松っちゃんが大好きだ。大好きだから、どんな人間なのかと知りたくなる。あるいは、逆も正で、どんな人間か知ったから好きになった。

彼の笑いの原点は、貧乏家族にある。幼い頃、貧乏に悲壮感漂う家族に、笑いを与え続けたという。貧乏だけども楽しくありたいの一心だ。そんなところから生まれているお笑いであるから、あったかさがまるで違うのである。

真っ当な考え方から生まれてくるお笑いは、きっと色んな意味でヒトを救う。ましてや、松っちゃんは、お笑いに生涯を捧げている。

茂木さんは、そういうお笑いに対しての根本への理解が、少し足りなかったように、僕は感じた。